適性を考える

ここのところいくつかの水族館に出かける機会があった。

■A水族館
公立ではあるがかなり大規模な施設でそのエリアの公園と併設して広大な敷地と設備をもっている。大型魚の巨大回遊水槽が目玉で、そのほか魚種も多く、バックルーム的なスペースも閲覧できるようなぜいたくな仕組み。エントランスから、建物、個々の通路にいたるまで凝ったつくりで建築物としてのコストもかなりかけている。スペースにも余裕があり、収容人数も多い。しかし採算が取れているかというと微妙でいわゆる箱物行政的ではある。つまりレジャーというより文化的な施設としての位置づけ。儲かるかは別としてあることに意義がある。

■B水族館
すこし交通の便がわるい場所にあり地域の水族館というレベルのこじんまりとした内容で、規模としてはかなり小さいが、イベントスペースも用意されていてイルカショーなども堪能できる。必要十分な要素をコンパクトにぎゅっとおさめて全体的な雰囲気はのんびりとほのぼのした感じで地味。とうぜん派手な演出や高級感などもないがバランスのよい構成であるためそれなりに人気は高い。

■C水族館
大きなホテルに併設したイベント重視型の水族館。
施設の規模はそれほどではないが、近代的な演出方法や遊園地的なアトラクションもある。ファミリー層だけでなくデート需要も重視していて比較的遅い時間でもライティングに凝ったイルカショーが観覧可能など派手な仕組みを用意しているのでお楽しみ感は強い。内部は什器類も簡易的な設備で壁も恒久的なものではなくうすいパネルで区切られたスペースに押し込んだ、デパートの期間限定展示のような突貫のつくり。ひらたくいうと思いの外、安っぽい。

それぞれいいところ、わるいところはあり一概にどこが素晴らしいということではないが同じ主旨の施設であってもかなり印象が異なり、表現の仕方にもいろいろ方法があるなと考えさせられた。もちろん設立主体も違い、場所や入場料についても様々である。どれも家族ででかけたのでそういう意味ではちょっと語弊があるかもしれないが、当然ながらメインとするターゲットも変わってくる。

どういう打ち出しかたをしたいのかという施設側の意識は確実に違う。
かけられる予算の違いも大きく、どこに重点を置くかで展開もかわってくる。
何をしたくて、それを作るのか。
作ったはいいが、どうするのか。

常にその意味を考えていく必要がある。